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2009年07月18日

きょうでお別れ

ハープリュートが今日旅立った。
日記を読み返えすと4月22日がスタートだった。
データといえば依頼者が撮ってくれた数枚の携帯の写真だけ。よく最後までこぎつけたものだとおもう。


今日が最後なのでちょっと自分で録音してみた。その姿をカミさんがビデオに撮ってくれた。
出来栄えはイマイチ、いやハシボウ(箸にも棒にも・・・)だが、自分にとっては佳い記録となろう。

往復で8時間もかけて引き取りにきてくれたK君、すでにあの楽器を構えた姿がカッコいい。
ギターでは真似のできないパフォーマンス。彼のこれからの展開を大いに期待したい。

2台目はたやすいか?
No、体力と精神力とモチベーションが全部 high でなければ不可能!

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2009年07月11日

HarpLute製作(完結)

craftM_HL_Top.JPG 展示会での公開を終えて、

 ケースを仕上げて、

 詳細をHPにアップして、

 きょう 完 結 

 






















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2009年06月29日

HarpLute製作(完成-1)

結局、製作期間7週間。これにケースが1週間でトータル2ケ月。「よう、こんな楽器作ったなぁ・・。」というのが偽らざる感想。


いよいよ弦を張る時が来た。新作のギターよりもドキドキ。いつもあんまり興味を示さないカミさんまで「どんな音がするのかしら」。

弦が14本、計算上100Kg近いテンションがブリッジにかかるので、ちょっと恐ろしさも混じる。

ハープリュートという名前からして、フレットのある6本はリュート調弦かもしれないがこれでは弾けないのでギターのそれにした。

あとの8本をどうするか? 弦を適当に選択すれば如何様にでもできるが、とりあえず「共鳴弦」というコンセプトでC−Cのダイアトニックスケールとした。

最低音のCはギター6弦のEの3度下ということになる。


能書きはこれくらいにして、試奏感はというと、

ざっくりいうと、現代のギターでもなければリュートでもないし、19世紀ギターでもない音。高音部は少し鼻にかかって古風だが明るい感じで、低音部はリュートに比べれば断然勇ましい。どことなくいつもの自分のギターの音色キャラが見え隠れするのが面白いというか、悪いことはできないというか。

ちなみにギター部の弦長は620mm、ハープ部は700〜800mm。すべてギター用のナイロン弦を張っている。

週末からの「彩アート 文月展」で公開するので、みなさんの感想が楽しみだ。(ギターを弾ける方には試奏可能)


  (完成写真は展示会が終わってからアップします)

posted by maru at 22:23 | TrackBack(0) | ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月19日

HarpLute製作(その9)

今の時期、晴れれば塗装が早い。

アルコール溶媒のセラックはその典型で、タンポ摺り法ということも手伝ってほとんどインターバルなしで作業が続けられる。

ということで2日で一応完了。あとはころ合いをみて、磨きを兼ねてアルコールで表面のオリーブオイルを拭き取るだけだ。



次の工程はブリッジ(駒)の接着。

自分は塗装してから駒を付ける。先に付けてからタンポ塗装すると必ず駒の周囲が塗りムラになる。というか自分にはうまく塗れない。色付きセラックのときはなおさらだ。

なのできれいに仕上がるかわりに、塗装前に試奏してみて場合によっては表面板を薄くするといったようなことはできない。

「なんともいい雰囲気の塗りムラ」でタンポが摺れるようにならねばとは思っている。


さてその次は、ケース作り。

イメージとしては19世紀のギターに見られる木のケース。
たとえば下の写真。これはロマニリョスの工房で拝見したトーレスのギターとそのケース。
上下の蝶番の回転軸が一直線になるよう、うまく合わせるのがポイントだと、今わかった。
craftm_jrs20.jpg
posted by maru at 11:24 | TrackBack(0) | ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月17日

HarpLute製作(その8)

今日から塗装です。木に色をつけるのは好きではないので原色が基本です。
言うまでもありませんが、塗装は出来栄えと見栄えを大きく左右します。
ヘタをするとダイナシになる場合もあります。

塗る動作よりも、塗る前の下地処理のほうに十分気を遣っておくべきだと思っています。「塗るときにごまかそう」は100%逆の結果になります。

塗料はセラックニスで、ギターにならってサンダラックとマスティックを添加しています。セラック自体も精製度の違うものをいくつか塗り分けます。

今回、目止めが必要なところは、透明アクリルビーズを埋めました。

↓ 1回めの塗装を終えたところ
  きらきらしているヘッドプレートは「鹿子の木」です 楠の仲間ですね
HpLt_Kgnt.jpg




↓ 裏板です まだ「捨て塗り」の段階です
  依頼者様デザインのイニシャルを入れました エポキシ+木粉を「象嵌」しています
  まんなかの白丸は 「貝」 です 
    (頼まれれば、めったにNoとはいえず、たいがい引き受けてしまいます)
HpLt_intl.jpg






posted by maru at 19:36 | TrackBack(0) | ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

HarpLute製作(その7)

今回はバインディングの象嵌からフレット打ちまでです

まず表側にバインディングを入れました  材はパオローサと白/黒のツキ板です
こちらのサイドはギターと同じ要領でOKでした
HpLt_Bnd_Sb.jpg



そして裏側にも入れます
こちらは、大変でした 冗談抜きで奥歯が2本痛くなりました
弱いところに出てくるというのは当たっています

材料をまず弓型に切り取って、それを熱で曲げてはめこみます
茶色はパオローサ、白いのはハードメープルです
HpLt_Bnd_bk.jpg



歯科で薬を塗ってもらったら歯痛はおさまりました

次は指板です この写真ではすでに接着してあります
フレット数は現在のギターより1音ぶん少ないですが、当時のオリジナルよりはかなり多いです
黒檀表面はこの段階でオイルフィニッシュしています
HpLt_Fb.jpg



フレットワイヤーを打ちこんだところです
両端の余剰はまだカットしていません
手前に見えるミニルーターに砥石車を付けてフレットワイヤーのイボイボを削ります
HpLt_Frt.jpg


いよいよ大詰めになってきました








posted by maru at 16:27 | TrackBack(0) | ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月06日

HarpLute製作(その6)

今回は、裏板の接着からバインディングの溝彫りまでいっきにアップします。


完成した裏板と本体
5枚のリブの接ぎ目は補強してあります  ラベルはこの段階で貼っておきました
Hplt_bfBxgl.jpg




まさに接着しているところです
微妙な立体なのでギターみたいに紐掛けができず、このようなかっこうになりました
角度がついているところは、クランプの当て木も三角です
HpLt_Bxgl.jpg




裏側にバインディング(鉢巻き)用の段欠き加工をしているところ
ギターのようにトリマーを使えないか思案しましたが、いい案が思う浮かばず、
結局、ノミで彫りました
上に乗っかっているのは、ケガキをするための道具です
HpLt_Btrm_b.jpg




このあと、段欠きした部分をサンディングして接着面をなめらかにします
ちなみに、ここにはめ込むバンディングは3次元の形状になります
Hplt_Btrm_a.jpg







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2009年06月01日

HarpLute製作(その5)

ストラップ用エンドピンの製作

数百円で黒檀製の市販品も手に入るが、ここはやはり自作する。

あまり見かけない材を選ぶ。パオローサというローズウッドの仲間。


HpLt_ep0.jpg
このミニ旋盤(KS-200)はもう生産されていない由。駆動ベルトがすぐに劣化するので買い込んだ。
使っている刃物は五厘(1.5mm)のノミ。

HpLt_ep01.jpg
旋盤作業ではサンディングが楽だ。相手が回っているので押し当てるだけでよい。
★手順
 サンディング#240 → #400 → 000番のワイヤーウール → コンパウンド
そのあと、オスモオイルを摺り込む。




HPLt_ep1.jpg
パオローサの角材と、続いて作った黒檀の弦掛けピン

posted by maru at 10:05 | TrackBack(0) | ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月24日

HarpLute製作(その4)

S型のヘッド部にパーフリングを入れる。この場合、装飾以外の意味はない。

何を巻くか? 色は? こういうの、結構迷う。

結局、モノクロームのシングルヘリンボーンを採用。ロゼットのリングとお揃い。

ちなみに写真はヘッドの裏側。表も同じものを巻いている。
HpLt_Pfl.jpg


こちらはリュート部のネックおよびハープ部の支柱と表面板をくっつけているところ。
両者は根元で写真のようにローズ板で連結されている。
HpLt_SbGlT.jpg


上の写真の全景。
HpLt_SbGl.jpg





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2009年05月21日

HarpLute製作(その3)

裏板・横板になるパーツ (以下「リブ」と呼ぶ) の製作にはいった。

幾何学的にいえば不等辺12角錐台の半分を厚み2mmそこそこの板を接いで作ることになる。
CADで墨線が出せるので、そのとおり作るだけと思っていたが、なかなか手ごわい。
昨日も今日もずっとベニヤ板と格闘している。

それができた暁に待っているのは、云わばこの楽器作りのハイライト・・・それはこの角錐台のおしりに丸い底板をくっつける工程。
その丸い底板と7枚のリブが交差する様子はCADで容易に作図できるが、それを墨付け用の2次元図面にすることは不可能である。
(もし、丸い底板を「まっずぐに伸ばす」という機能がCADに備わっていれば可能だが)

つまり、現物合わせしかない。

Hplt_Lb_Stnd.jpg
写真上 : 7枚のリブを組み立てるスタンドです 敷いているのはガラス定盤

写真下 : 上のスタンドを使ってリハーサルしています
        リブはベニヤ板で、プリンタ出力を貼って切りました
        接ぎ面の角度は手押し鉋盤のフェンスを傾けて削りました
HpLt_Lb_Tst.jpg
将来、丸いボトム部に沿って底板がくっつきます
その底板は表面版に対して直角ではなく、15°ほど傾いているので大変なのです
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2009年05月16日

HarpLute製作(その2)

表面板を置いてみたら感じがでてきた。

2本のネック、右はギターそのものだが、左のはハープの柱に似ている。
そしてその2本をつなぐクネクネした部材がこの楽器のシンボル。

クネクネ部材はカエデ材の上に化粧板として「鹿子の木(かごのき)」を貼った。
残念ながらこの写真ではよくわからないが、バンビの斑点のような杢がきらきらしている。
これにパーフリングで縁取る予定・・・なんだが。

             注)この表面板、けっこう大きめに切っています
HpLt_Fr.jpg



口輪は依頼者の希望でギターと同じもの。
この楽器では、360°全周が丸出しになるので、なにかと手間取った。
実は2回もやりなおした。
HpLt_Rs.jpg



オリジナルのブレイシングは知る由もないが、作られた時代から考えるとおそらく数本の横バーと想像される。
それはそれとして、今回は依頼者の用途を考慮して写真の配置にした。
これにもう1本、タコ脚をまたぐクロスバーを加えるかどうかで、いま迷いに迷っている。

HpLt_Br.jpg
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2009年05月14日

HarpLute製作(その1)

ハープリュート(リュート ベンチューラ)製作の進行状況をこのBlogで紹介することにしました。

きょうは、ハープ側ポスト(支柱)上部の成型です。久々の木工旋盤作業です。

HpLt_Pst0.jpg

 ↑ 写真上  左の八角の材から旋盤で削りだします 栓の木です
         右の型紙(CAD図面を実寸で印刷)はヘッド部です  その下のカエデ板で作ります 

 ↓ 写真下  旋盤加工後です
         ヘッドとはこのようにホゾで接合されます
         なお、ホゾ穴は上の写真の状態の時に加工しておいて、
         その穴にダミー材(上の写真の薄赤い材がそうです)を詰めて旋盤にかけました

Hplt_pst1.jpg

次回はサウンドボードです。
posted by maru at 20:45| ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月04日

作品とは何ぞや

やっと図面ができた。これで製作にかかれる。

図を考えながら思うこと。

 「こんなことしたら 笑われるかな?」
 「こうしたいけど えらい時間かかってしまうなあ」

少なくとも自分がその製作物を「作品」と呼びたければ、その考えは敵である。

 「これでいい」 いや 「これがいい」
 「何か方法があるはずや」

「作品」に対峙するのは「商品」だとよくいわれる。

「商品」とは何と胡散臭い響きか。だって目的が目的だし、そのためにはみんないろんなことをする・・・

そんなもの作りたくない。


craftm_HpLt.jpg


posted by maru at 22:59| ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月22日

いよいよリュートベンチュラ

いつごろのお話かと過去の日記を検索すると、去年の9月だった。
http://naracraftm.seesaa.net/article/106068347.html

ベンチュラとは人の名前らしく、一般的にはハープリュートと称するようだ。英語式ならハープが連体詞になるので、あくまでもリュートということか。
そしたらスペインだったら、リュートハープ(アルパ)となるのかな?

今日から設計にはいった。おまたせいたしました。

   まずは各弦長のフィックス
    その次にネックと本体の継ぎ手検討
      その次に3Dイメージの製作図作成

裏側はリュートみたいに卵型なので、地球儀のような断片パーツの寄せ集めになる。オリジナルは7パーツだ。
そのパーツの形をどうやって決める?
3D−CADで割り出す? かなりややこしそう。考えただけでも肩が凝る。
それより自動車のニューモデル設計みたいに「型」を作ったほうが早いかも。
そういえば誰かがバロックギターの製作でそんな「型」を作ってたな。
素材をどうしょう。

7月の初めに展示会がある。これを目標にするか? また自分で自分の首を・・・・・



posted by maru at 22:50| ハープリュート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする